偶然のリズム

暗い部屋でふと耳をすましたとき、
静寂の中から、3つの時計の秒針が、その音の輪郭を浮かび上がらせてきた。
秒を刻むタイミングはそれぞれが絶妙にズレていて、音の高さも少しずつ違う。
やがて、組み合わさって1つのリズムを刻みだした3本の秒針。

こういう音って、普段は全く聞こえていないのに、
一度聞こえ出すとなかなか耳から離れないものだ。

”聞こえるのに聞いていない音”の存在。
秒針が織りなすリズムは、それを僕に訴えかけているようでもあった。