ボタンダウンのシャツからTシャツに

夜のスタジオを終えて、車での帰り道。

暗くて細い、人通りの少ない道を走っていると、
ルームミラーにまぶしすぎるくらいに強烈なひかり。
なんだなんだと見てみると、大きなバイクが二台、
僕の車にだいぶ接近した状態で後をつけてきている。

人通りが少ない道なので、なんだか、ちょっと不気味。
道を曲がってもぴったりと着いてくるから、ほんとうに怖くなる。
とりあえず、ドアの鍵は、ばっちりと、すべて閉める。

しばらく走って、ちょっと道幅が広がったところで、
ぎゅーんとスピードを上げて、とうとう僕の横に現れた。

目を合わせないようにと、懸命になっていると、
トントンと窓ガラスを叩く音。
もう仕方ないと、覚悟を決め、目を合わせると、
そこにいたのは、警察官のふたり組。

びっくりして窓をあけると、
「はい、一時停止違反ね〜」と。
あらら、そうきましたか。
怖いなにかに追われているとばかり思っていたので、
一時停止のところでは、減速したものの、
教習所のときのような、完璧な停止はしなかったのです。

「なーに急いでるの?、親族が危篤とかですか?」
なんて言うものだから、
さすがに、「おいおい警察官よ」と思ったけれど、
「追われていると思いました」とゆっくり話すと、
なにも言わずに、スルーされて、書類を渡されたのでした。

腹立たしいというような次元でもないような、そんなできごと。


罰金は7000円。

このじめじめした季節を乗り越えるために、
さっぱりとしたボタンダウンのシャツでも買おうと
机にしまっておいた定額給付金だったのですが、
残念ながら、シャツはあきらめて、Tシャツにすることに。
とほほ。