アドバルーン

電車の窓から、懐かしいものを見た。
遠くのビルの上に浮かんだ、巨大なビーチボール。

アドバルーン……。

その言葉を、久しぶりに思い出した。
本当に久しぶりに。
おそらく、その存在を思い出したのも何年ぶりかだろう。

ボール型の風船と、風にたなびく、宣伝文句が書かれた垂れ幕。

小さい頃はよく目にしていた。
幼い僕は、アドバルーンが好きだった。
その風船が、最後にはしぼんでしまうことを知った時、とても悲しかったのを覚えている。

久しぶりに見かけたアドバルーン。
なぜか、少し嬉しくて、少し悲しかった。